第二日目

7. コザ その2

 一方、satosiは、いつまでもホテルでごろごろしていたい気分でもあったが、ツキが遠征でがんばっているというのにそうもいかんし、取材に与えられた少ない時間は、やっぱ貴重か、やれやれ、という訳で午後1時頃、ようやく重い腰を上げて炎暑のコザへふらふらと降りていった。
シーサー1
シーサー2
シーサーは好きで、見かけるとつい撮っていたが、一軒として同じシーサーを見たことがない。これは、通常門柱の上や屋根の上などにあるものだが門も屋根もない場合こんなとこ、という一例。ものは立派!
シーサー3
 これはねえ、この写真で分かるかどうか分からないけど、目の位置を間違えちゃって眉毛のところに目玉付けちゃった一例。ぐひゃひゃひゃひゃ。玄関先で笑ってしまったので慌てて逃げた。
中央パークアベニュー
中央パークアベニュー。昨夜ビールを飲んだ"BOYDEN"はこの通りだった。綺麗な通りだが人離れが激しく、必死の街興しをやっている。これについては後述。
一番街七夕1
一番街七夕2
ちょうど七夕の日で、一番街では大きな飾りがたくさん出ていた。しかしやはり人出は少ない。
コザ裏通り
ゲート通りに近付くと米兵相手の店が多くなる。古い店も多く、ずいぶん前に閉めた店もそのまま腐るにまかせっぱなし。
モンブラン
ひとつのビルでホテル、ブティック、レストランをやっているモンブラン。喰いもんの量はやはりアメリカサイズ。サンプルからしてでかい! ハンバーグなんか団扇くらいある。
ジャケット1
ジャケット2
ゲート通り
ゲ−ト通り
中の町社交街
ゲート通りから、昨夜酔いつぶれた民謡酒場「姫」のある中の町社交街まで、うだるような暑さの中を、ほとんど呆然としてふらふら彷徨い歩いていた。写真なんかほとんど撮れなかった。2時を回ると少し何か食べたくなって来たが、夜の社交街で昼やっている所なんかなんもない! 大体、こんな暑い最中に外歩いているアホもいない! 街は深閑としてるじゃないか。このまま遭難するのかと思いながら再びゲート通り方面へ戻った。
キャサリン
3時頃。ゲート通りを越してパークアベニューへ向かう途中で見つけた台湾料理の店「凱莎琳(キャサリン)」。冷房の効いた店内へ湯気を立てながら転がり込み、砂漠のまん中でラクダに落っことされた遭難者みたいにしばらく口もきけずに出された冷たいお冷やをうぐうぐ飲んだ。落ち着いてから何かさっぱりした麺類はないかとメニューを見ると、「汁ビーフン」があったので注文する。
汁ビーフン1
汁ビーフン2
キャサリン2
これはうまかった! 新鮮な野菜のだしの出た透明なさっぱりとした汁に、茹で過ぎず適度な歯応えを残したビーフン。美味しい素材を正しく生かして美味しく作る、料理の当たり前で難しいところをきちんとできる人なのだな、とは生意気であるが思ったものだった。
カウンターのテビチ(豚足の煮込み)がまたうまそうな色をしているんだ。これがどうしてもツキと食べたくなってこの夜また来てしまった。その話しはまたあとで。
台湾茶
台湾家庭料理「凱莎琳」
沖縄市中央1-15-8
(一番街裏通り)
Tel:098-937-9051
ここで売っている台湾のお茶がまた素晴らしい。年に一度台湾に買い付けに行き、特別のお茶を安価に仕入れている。甘く深く、催眠状態に陥りかねない味わい。500g、1500円。
コザの墓
元気が戻って来たのでもう少しコザをぶらつこう。これは墓であるが、沖縄のお墓はものすごくでかいのが多い。しかも墓地とかいうのでなく町中にいきなり出現する。一基で一族分。多いのはこの亀型だが、古代古墳墓の前方後円墳の流れを受けているという気がする。
腐ったシャッター
建物
PAアーケード
着物屋
左上もそうだが、この「KIMONO」の文字なども壁に直にペンキで手書きしている。この後、各地に行って注意して看板を見たが沖縄の商店はほとんどがダイレクト壁フリーハンドペンキのテクニックである。
Lequio.net1
中央パークアベニューにあるインターネットカフェ「Lequio.net」。
Lequio.net2
インターネットという新しいコミュニケーションに触れてみたいと訪れる人がここでも増えつつあるようだ。
パソコンはiMACが楽しめる。始めてパソコンに触れる人への配慮として最適な機種選択だろう。
バナナ
これも特に注目した沖縄の特色のひとつ。バナナはぜえーったいどこいっても必ずぶら下がっとる。
写真館
写真館のショーウインドウもいかにもコザだね。
街角
電飾シーサー
電飾シーサー
通りの服屋1
再びゲート通り
通りの服屋2
誠服
外人観光客向けの店は東京でも京都でもどこでも日本人がカルチャーショックを受けるようなどったまげた品揃えをするが、とにかくこういうものを日本の文化として売る日本人とはどういう日本人なのか! こんなの買うやついるんかっ! 日本人に対しても外国人客に対しても侮辱的なものではないのか! と怒りつつ面白くってあちこちのショーウインドウを見て回りました。
ドール
仮面
クラブの写真
もとは米兵専門だったこういう店はまだ沢山あるが、飲み屋で知り合った大阪のにいちゃんは、ひとり4、5万取られたそうです。
クラブ
ストリート
沖縄はずいぶん西にあるから時差が生じ、7時半くらいにならないと暗くなってこない。
ビアガーデン
夕方から一番街ではジャズ演奏、カントリーダンス、エイサーなどのオープンステージを兼ねた納涼ビアガーデンが催された。中央パークアベニュー、一番街とも昨今の客離れは深刻なものとなっている。なんとか客を呼び戻し、街を死なせないためにこうした新しい試みを行って、魅力的な商店街づくりをしようと必死になっている。魅力的な店鋪の出店には商店街で敷金や出店費用を面倒見るというようなことも行っているとか。
エイサー1
エイサー2
エイサー3
エイサー4
力の限り張り上げる歌声、どうどうと響く太鼓。エイサーはさすがに見ごたえがあった。この取材では主催者の安井さんにいろいろお話を伺い、お世話になった。「この街をなんとか活性化させたいと沢山の人が協力してくれている」、「この街の『人』を観光資源にしたい」そんなふうに仰っていた。
てびち1
夜はツキと連れ立って再び「凱莎琳」に行った。もちろん、あの「テビチ」が気になっていたからである。「また来てしまいました」、「あら、いらっしゃい」知的な雰囲気を持つママさんが低い声でいい、にっこり笑った。ツキを簡単に紹介し、早速テーブルに着くと生ビールとテビチを頼む。
てびち2
「特別です」といって出されたテビチにはフライドエッグが添えられていた。写真を撮るのももどかしく(実際手ぶれしている)かぶりつく。とたんにわしらは恐い顔をしたに違いない。人は本当に美味しいものを食べた時には何故か恐い顔になって「うまい!」と言う。「旨い!」、「うま過ぎる!」。肉のほろほろと溶けてゆくような柔らかさ。甘過ぎず塩辛過ぎず心まで染み通った味加減。台湾風の幽かな香辛料の香り。フライドエッグと添え野菜がこれまた絶妙な味のハーモニーを作る。黄身をからめて食べた日にゃ、「ウマスギルー!」あータマらん。今これを書いていてもよだれが出てくる。
てびち3
 ゆんべも遅かったし、今日は早く帰って寝っか! ホテルへ帰り、おじーと少し談笑し、ツキと部屋で泡盛を少し飲んだのち、わしらはそれぞれのベッドに沈んだ。明日も早い。ゆっくり休んでおこう。ZZZ。
 実はそうはいかなかった。次回、第三日目は、タイムスリップ「勝連城跡」、「平和記念公園」、悲劇の洞穴「糸数(いとかず)アブチラガマ」、「コザその3」、「北谷(ちゃたん)」のフリーマーケットなどを訪れる。
第三日目 8. 勝連城跡へ
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