第一日目

3. コザその1 -沖縄支部長との再会-

7.
コザその2 へ

 瑞泉酒造株式会社を出て月舘はレンタカーで、satosiはレンタバイクを借りて、それぞれコザへ向かった。同じ車で向かわなかったのは今後の取材地がそれぞれで違ってくるので独自の足を確保しておく必要があったからである。時刻は午後3時。5時にはコザのグレイスホテルでデジぶら沖縄支部長上間と落ち合う約束だが時間にはまだ余裕がありそうだ。途中の街を見ながら58号線を北上しよう。
公園の巨大シーサー
<satosi> デージアチサン(タイヘンアツイ)最中に50ccでピーピー走るってのもなかなかデージだが、これはこれで昔バイク旅行などしていた頃を思い出して楽しくもあるんだ。小回りもきくし車よりずっといいんだ。走ってる間は涼しいし。これは宜野湾市の辺りじゃないかと思うんだけど、ちょいと脇に入ったら公園にでっかいシ−サ−を発見。20mくらいあったかねえ。
アジア建築1
 沖縄はアジア諸外国の文化を色濃く反映しているなと常々思っていたが、建物のデザインを見るとあらためてつくづくとそう思うのである。
アジア建築2
 この飾りブロックを使うところやコンクリートレジンの型取りの粗さ、角張った感じ。
アジア建築3
 のっぺりぺったりな造り。

 中国、ベトナム、タイ、フィリピンなど東南アジアの建物センスとまったく同じなんである。
タイの建物
タイの店舗兼用アパートの形
アメリカ家具
 街道沿いにはアメリカ軍放出家具の店なんていうのもずいぶん見かけた。やっぱりサイズは大きいようだ。
街角1
 このセンスなんかも典型的なアジアものである。窓枠に鉄格子をはめるのも大きな特徴。
街角2
 ある意味、沖縄の風情でもあるこうした建物は老巧化の進んだものが多く、次第にその数を減らしている。新しく建てられる建物は内地と同じものになりつつあり、非常にデージ面白くない。
石敢當1
 「石敢當(いしがんとう)」は直進する悪魔を避けるために道路の突き当たりや角に貼ってあり、大概、石で造られて文字も手彫りの立派なのが多いが(1.首里城の中にもあり。さてどこかな)、ここで見たのは壁に直にペンキ書き。魔よけになるんか。通りがかった少女達に飾りをやってもらったが、最近、変態事件が多いせいか、内心では警戒を解いていないぞ、という顔をずっとしていた。うふっ、かわいいっ。おっと俺もアブないか。
石敢當2
 
空港通り
<月舘> 一方、車の月舘はすでにコザに入っていた。胡屋交差点から米軍嘉手納基地方向を見る。これが空港通り。ベトナム時代に異常な賑わいを見せていたところである。
抜け道
 しかし一歩裏道に入るとまだどこかしら南国の島の雰囲気が感じられる気がする。
沖縄市警察
 わしらの沖縄入り直前に北谷(ちゃたん)で米兵による婦女暴行事件があり、大きな社会問題となったのは記憶に新しい。写真は沖縄市警に張り付きの報道陣。暑いのに彼等も大変である。
北谷1
<satosi> その北谷にsatosi は流れ着いていた。事件は駐車場で起こったが、やたら広大な駐車場がいくつかある。今や北谷の集客能力は沖縄ナンバーワンなんだそうで、そのあおりでコザなどの寂れが加速していると聞く。まわりはディズニーランドのアトラクションみたいな店鋪群や大ショッピングセンターがあり、確かに人をかき集めそうな雰囲気ではある。しかし僕がいった時には、まだ暑いせいか人陰まばらといった感じであった。特に興味を覚えず、すぐにコザへハンドルを向けた。すでに集合時間に遅刻している。
グレイス全景1
 17時30分頃「グレイスホテル」に到着。一度も道に迷わず、勘で道を折れたら目の前に出現した。インターネットの情報からこのホテルには非常に興味を持ち宿泊することを心待ちにしていた俺は、汗でムレムレのTシャツから立ちのぼる湯気の向こうに、清々しく青色のペンキで描かれた「GRACE HOTEL」の看板が目に飛び込んできた時、思わず、おおーっ、と歓声をあげたもんだ。
グレイス全景2
 ほんとはこっちが正面。
グレイス窓
 窓もしっかり正統派アジアンテイスト、鉄格子完備だ。
グレイス長期客歓迎
 長期客欲しいよなあ、切実に気持ちが伝わってくるキャッチコピーだなあ。この鉄格子から人が覗いてたらまるで監獄みたいに見えるだろうなあ。
 バイクを駐車場に置き、入り口に向かう。玄関前は木陰になっていて小さな池があり大きな鯉などがいるようだ。「GRACE HOTEL」と書かれたガラスの自動ドアがブゴ〜ンと開くと小さめのエントランスホールがあって左にカウンター。おかみさんが出てきて手続きを済ませる。宿泊料金を前払いする。突然ドアノブの模型を取り出してカギの掛け方を説明し始めた時にはちょっとびっくらした。カギの掛け方が世の中にあまりないタイプなのである。エントランスホールのソファには三人のおじーがへそが出るほど長くなって喋り込んでいたが、どれがグレイスのおじーか分からなかった。時間がなかったので急いで部屋に向かう。あれ101室って玄関の横? とっても出入りが楽そうではあるが。まあとにかく部屋に入る。部屋を見回して思わずウハハハハと笑ってしまった。しかし今は詳しくレポートしている時間がない。その印象の整理は明日やることにして手早くシャワーと着替えと洗濯を済ませた。シャツもパンツも二つしか持って来ていないので毎日洗濯しないとえらく臭い話しになるのだ。外に出るとちょうど上間支部長が迎えに来てくれたところだった。
沖縄支部1
 デジぶら沖縄支部オフィスである。右端からsatosi、上間沖縄支部長、支部長付け秘書課長の結(ゆい5才)、月舘、新聞係の美世(みゆ2才)、毒味係南生(なお4才)、上間後見人の明美君。オフィスはコザから谷へ下って来た部落の中にあり、安普請で小さいながらも脳天気気味な支部長のもと明るく楽しい共同生活をおくっているといった感じであった。後はホントに彼に仕事がバンバン来れば言うことないって感じなのである。明美君と上間の手料理による沖縄料理と瑞泉酒造の泡盛、そしてちっこい社員達の歌と踊りで盛り上がり、とても楽しい一時を過ごすことができた。
沖縄支部2
うたげ
宴の様子 AVIファイル(4.7MB)
夜の裏道
 上間家での宴を終えて男達はコザの街へ向かった。コザへは狭い裏道を登っていく。
中央パークアベニュー
 中央パークアベニュー。空港通りの一本となりの通り。かつて空港通りと並んで米兵とキャバレー、女、酒、麻薬、セックス、喧嘩みたいなむちゃくちゃな賑わいがあったとは信じがたい。
BOYDEN1
 まず中央パークアベニューの「BOYDEN」に入ってあらためて乾杯。
BOYDEN2
 暑いからビールがグイグイ飲める。銘柄はほとんどORION BEERの独占市場と言ってよく、実際すっきりしていてのどごしが良い。
ORIONBEER
 
夜のコザを歩く1
 い〜い時間になって来たあっ。もう一軒いくどおー。民謡酒場へ連れてけー。9時半頃。
夜のコザを歩く2
 空港通り。ホントに人がいない。北谷へでもいってるのか。
くらーっ、みんよー酒場はまだかーっ。
中の町社交街1
 中の町社交街という繁華街を端から端まで延々と歩かされた。
くらーっ、みんよーっ。まだかあーっ。
姫1
 ようやく腰を落ち着けることができた。
ここは民謡ステージ「姫」。
あは〜ちかれた。酒、酒。
姫2
 プロ歌手の我如古(がねこ)より子さんの経営する店である。我如古さんは坂本龍一氏とのワールドツアーを始め国内はもとより海外でも活躍し、高い評価を集めている人でもある。仕事の関係で上間とは既知の間柄だった。
姫3
「姫」の演奏を少しだけ AVIファイル1(1.9MB)
姫4
「姫」の演奏を少しだけ AVIファイル2(3.5MB)
姫5
 我如古より子さんの唄にはさすがにうならせるものがある。上間のリクエストした「島唄」そして「花」なんぞは感涙なくしては聞かれなかった!喝采!
姫6
 泡盛のボトルが空いた頃には閉店間近。さすがにぐるんぐるんになってきた。さ帰るか。
コザAM2
 午前2時。湿った熱風の吹く道を三人でふらふらになって帰った。途中で上間と別れたが、余りにも上間がぐでんぐでんなのでsatosi が送ってやろうとして後を追ったら見失い、ついでに自分の居場所も見失ってしまった。死にそうになってようやくグレイスホテルを発見した時には午前4時になっていた。
 これで第一日目は終わりである。第二日目の掲載は8月頭頃になるだろう。前夜の酒と睡眠不足を抱えて月舘は残波岬、今帰仁方面へ。迷子になったショックが重いsatosi は呆然として炎天下のコザをさまよい歩く。その他「GRACE HOTELの謎」「台湾料理の店-凱莎琳(キャサリン)」などを紹介する。
 民謡ステージ「姫」
沖縄県沖縄市諸見里1-2-1
Tel:098-932-3984
第二日目
4. 今帰仁 へ
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